臼井にしざわクリニック 外科・乳腺外科(甲状腺クリニック)・内科・消化器科・肛門科
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乳腺症について

乳腺症とは乳腺の良性疾患で、30〜50代の女性に多く見られる疾患です。

人間ドックや乳がん検診でもしばしば「要精密検査」として指摘されます。

病気としては非常に大雑把な捉え方で、詳しく調べると様々な病変を含みます。

原因ははっきりと解っていません。


症状は?


多くの場合は乳腺の硬結として発見されますが、

乳がんのような固い「しこり」とは異なり、乳腺全体が固くなってしまう状態が典型的です。

乳房の違和感や痛みを呈することもあります。

乳腺は女性ホルモンの影響を強く受けますが、生理前になると乳腺症の症状も強くなることがあり、

また、閉経後にはしばしば症状が緩和します。


どのように診断するの?


通常、乳房を挟んで撮るレントゲン(マンモグラフィー)乳腺超音波検査(エコー)で診断します。

疑わしい病変は針を刺して細胞を吸引し、顕微鏡で観察する検査(穿刺吸引細胞診)

局所麻酔下に乳腺の一部を小さく切除して顕微鏡で調べる(乳房生検)方法がとられます。

乳がんなどの疾患と鑑別が難しいこともあります。


治療はどうするの?


基本的には治療の必要はありません。

痛みなどの症状が強い場合には治療を考えることもありますが、

ほとんどの患者さんでは経過観察で十分です。


気をつけることは?


乳腺症では次の2点に気をつける必要があります。


  @乳腺全体が硬くなってしまうため、乳がんなどのしこりが見つけにくくなる事があります。

  A約2〜3割の症例ではがん化しやすい(通常の約3〜4倍)病変が含まれていたり、
   ごく一部の症例(4%)で実はがんであるものが、紛らわしくて乳腺症と診断されること   があると言われています。


つまり、今後万一乳がんができた場合に、それを早めに見つけるということが最大のポイントといえます。

そのために、以下のことを心がけてください。


  ・人間ドックや乳がん検診などで定期的に乳腺の検診を受けてください。
  1年に1〜2回で十分ですが、検診などの結果で紛らわしい場合、
  3〜6ヶ月ごとの診察や検査が必要なこともあります。

  ・月に1度くらい、乳腺の自己触診をお勧めします。
  入浴後などに、両方の乳腺をまんべんなく触って置いて、固い「しこり」を見つけた場合
  診察を受けてください。
  生理の影響を受けるので 、「生理の後何日目」などと自分で日にちを決めると良いでしょ  う。




乳がんのような悪性疾患は、早期発見が最大の治療です。

発見のチャンスをできるだけ増やすようにし、怪しい場合は早めに診察を受けるようにしてください。



その他、疑問な点やご不明な点はお尋ねください。

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